求人広告を打つ前に。「3秒」で離脱されないためのタイ現地法人サイト・スマホファースト戦略
「求人を出しても応募が来ない」「せっかく面接に来ても辞退される」
もし御社がこのような悩みを抱えているなら、原因は求人条件でも会社の知名度でもなく、「スマホで見づらい」という、たったそれだけの理由かもしれません。
前回のコラムでは、求人媒体を「入り口」、自社サイトを「出口(成約の場)」と定義し、自社サイトがいかに採用の成否を握っているかをお伝えしました。
今回は、その「出口」において最も致命的な機会損失を生む要因、「スマホ最適化(モバイル対応)」について解説します。
1. 求職者との間にある「デバイスの断絶」
まず認識すべきは、タイ人求職者との「ネット環境の違い」です。
多くの日本人担当者は、デスクのパソコン(PC)で自社サイトを確認し、「うん、綺麗に表示されているし、情報も載っている」と安心します。
しかし、タイ人求職者の9割以上は、PCではなくスマートフォンで仕事を探しています。
彼らがサイトを見るのは、通勤中のBTSの中や、自宅のベッドの上です。
我々がPCで見ている「整ったサイト」は、彼らのスマホ画面では「文字が豆粒のように小さく、指で拡大しないと読めない崩れたサイト」として表示されている可能性があります。
この「見え方のギャップ」こそが、知らぬ間に優秀な人材を逃す最大の「穴」となっています。

2. スマホ非対応が引き起こす「3つの機会損失」
では、具体的にどのような損失が起きているのでしょうか。
目に見えない3つの機会損失をご紹介します。

① 「3秒」で離脱される(読む以前の問題)
今のタイの若年層はスマホでの情報収集に慣れきっています。
サイトを開いた瞬間に「文字が小さい」「画面からはみ出している」と感じた瞬間、彼らは内容を読むことなく「戻る」ボタンを押します。
どれほど素晴らしい企業理念や高待遇が書かれていても、「読みにくい」というストレスだけで、その情報は「存在しない」のと同じ扱いを受けてしまうのです。
これは、店舗にお客様が来たのに自動ドアが開かずに帰ってしまうのと同じレベルの機会損失です。
② 「古い会社」というレッテルを貼られる(ブランド毀損)
スマホで見づらいサイトは、単なる不便さだけでなく企業イメージそのものを損ないます。
「ITリテラシーが低い会社なのかな?」「社内のシステムも古くて働きにくそうだな」
このような疑念は特にデジタルネイティブである若手優秀層にとって致命的です。
サイトがスマホに対応していないという事実だけで、「変化に対応できない古い体質の会社」という無言のメッセージを発信してしまっているのです。
③ 「応募ボタン」が押せない(物理的な障壁)
最も「もったいない」のがこれです。
せっかく興味を持ってくれたのに、応募フォームがPC仕様のままで入力しづらかったり、履歴書のアップロードがスマホからできなかったりする場合です。
「あとでPCから送ろう」と考える求職者は稀です。
その瞬間の熱意が冷めれば、彼らはよりスマホで応募しやすい競合他社へと流れていきます。
3. 「やっていて当たり前」のインフラへ
スマホ対応が他社との差別化要素だったのはずいぶん昔の話で、現在タイの求職者にとってスマホ対応は「あって当たり前のインフラ」に変わっています。
かつて自動ドアは珍しい設備でしたが、今ではコンビニでもデパートでも標準装備です。
もし、素晴らしい商品を扱っているお店でも、入り口のドアが重くて開けづらかったり、自動ドアが反応しなかったりしたらどうでしょうか?
「営業していないのかな?」「不親切だな」と感じて、中に入ることなく隣のお店に行ってしまうでしょう。
スマホで見づらいサイトを放置することはこれと同じです。
求人媒体という広告費をかけて集客しておきながら、いざ自社に関心を持ってくれた候補者に対し、「重くて開かないドア(見づらいサイト)」でお出迎えしているのと同じ状況です。
「見にくい」という小さなストレスは、現代のタイ人にとって「入店拒否」にも等しいメッセージとなり、優秀な人材を門前払いしてしまっているのです。

4. 今すぐご自身のスマホで確認を
ここまでお読みいただき、「うちは大丈夫だろうか?」と思われた方は、今すぐスマートフォンで自社のホームページを検索してみてください。
[ ] 文字は拡大せずに読めますか?
[ ] メニューボタンは指で押しやすい大きさですか?
[ ] 社員の写真はスマホの画面サイズに合わせて綺麗に表示されていますか?
もし、一つでも「見づらい」「使いにくい」と感じたなら、それは求職者が感じているストレスそのものです。
まとめ:採用コストを「掛け捨て」から「投資」へ変えるために
タイの採用市場において、自社サイトはもはや「単なる会社案内」ではありません。
求職者の不安を払拭し、入社への意欲を確定させる「最強のクロージングツール」です。
どれだけ求人媒体や人材紹介会社という「入口」に予算を投じても、受け皿となるコーポレートサイトがスマホに最適化されておらず、必要な情報も伝わらなければ、その費用の多くは無駄になってしまいます。
自社サイトをスマホに対応させ充実させることは、24時間365日自社の魅力を代弁し続ける「資産」の構築です。
長期的な視点で採用単価を下げ、強い組織を作るための基盤は、他ならぬ御社のホームページの中にあります。
まずは一度、「今の自社サイトが、タイでの採用活動を十分に支えられているか」を検討してみてはいかがでしょうか。
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